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2015/07/19 |
■ダンプダクト・バックロードホーン(Damp-Duct Back-Loaded Horn)設計のツボ----小口径フルレンジ対応版---- |
■ダンプダクト・バックロードホーンの特徴(※聴感でのイメージです) ・ホーン特有のクセ(ボーボー感、特定帯域の共鳴等)を減少させることが出来ます。 ・周波数特性のアバレ(凸凹)の減少。(→f特のフラット化) ・クロス周波数以下の全域で音圧レベル上昇(設計次第で20Hzまでほぼリニアに上昇します) ・低域の量感とキレが共にアップするので、駆動力の弱いユニットでも躍動感のある低域が再現できます。 ・中高音の漏れの減少。 ・全域において質感が向上。 ・既存のバックロード箱に後付け可能。 ・BHの鳴りっぷりが一歩〜二歩後退。 ・BH特有の開放感、突き抜け感の減少。 |
【ホーン開口部におけるダンプダクト有無の特性変化】-参考資料 |
アンプのブリュームを固定しての測定。 上記の特性はクロスオーバー周波数220Hzくらいの箱ですが、100Hz以下で平均5dBくらい上昇、100Hz〜500Hzでピーク、ディップの量が減ってフラットに。 聴感でもクセが少なくなったように感じます。 |
【ダンプダクト有無でのインピーダンス特性】-参考資料 |
再生帯域がローエンド方向に拡大するのに伴い、インピーダンスの山、谷も低域方向にシフトします。 インピーダンスの山の数は同じでバランスも大きな変化は無し、バックロードホーンとして機能しているようです。 |
■設計のポイント |
・空気室(リットル)=ユニット振動板面積(cu)÷25 ユニットの駆動力が弱い場合は大きめの空気室、駆動力が強い場合は小さ目が良い感じです。 ・スロート面積(cu)=振動板面積(cu)×0.7〜1.0 駆動力の弱いユニットは狭め、強いユニットは広めが良さそう。 ホーンのクロスオーバー周波数[スロート面積(cu)÷空気室容積(リットル)×10]は150Hz〜300Hz位を目安にすると良いでしょう。 ※ダンプダクトはクロスオーバー周波数を下げる効果もあります→中高音の漏れの減少 ・ホーン長=1.0〜2.0(m) 箱サイズとの絡みもありますが、ホーン長は好みの長さでOK。 長いほうが低域を出しやすくなりますが、長ければ良いというものでもありません。 ダンプダクト効果で低域レベルが上昇するので、低域レンジ拡大目的で長くする必要はありません。 ・ホーン開口面積(cu)=ユニット振動板面積(cu)×3.0〜6.0 ・ダンプダクト面積(cu)=振動板面積(cu)×1.5(1.0〜2.0くらいで調整) 且つ ダンプダクト面積(cu)≦ホーン開口面積(cu)×0.5 ・ダンプダクト長=10cm(0〜20cmで調整) 10cmを基準にしてカットアンドトライで最適値を探ります。 |
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■ダンプダクト・サイズでの特性変化(聴感イメージです) |
上記グラフのような特性変化をイメージしながら調整すると効率良く作業でき、最適値も見つけやすいと思います。 |
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■ダンプダクト・バックロード(DDBH)製作時の注意点 |
当サイト内で紹介しているダンプダクト・バックロードホーンを無改造で製作する際は、上図の三項目を出来る限り守ってください。 特に「折り返し部のR加工」でのホーン部の容積減少が多い場合、ダンプダクトの動作ポイントが変動する可能性があるので要注意。 |
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■DDBH箱の最適サイズ、推奨サイズ |
DDBHボックスの最適サイズ(リットル、L) =実行振動板面積×2/3×[板厚/3]の三乗根 DDBHボックスの推奨最小サイズ(リットル、L) =最適サイズ×0.85 DDBHボックスの推奨最大サイズ(リットル、L) =最適サイズ×1.15 |
例えば、、、8cmフルレンジだと、FOSTEX FE83シリーズ、MarkAudio Alpair 5v2の振動板面積が28.27cuになります。 それらの12mm厚での最適サイズ、推奨サイズを求めると、、、 最適サイズ=28.27×2÷3×(12÷15)の三乗根≒17.5(L) 推奨最小サイズ=17.5×0.8≒14.9(L) 推奨最大サイズ=17.5×1.15≒20.1(L) 8cmフルレンジで外身14.9L以下ではDDBHの良さを発揮出来ないことが多くなるので、DDBH以外の方式(密閉、バスレフ、ダブルバスレフ等)のほうが良い結果が出やすいです。 また、20.1L以上のサイズだと、より口径の大きなユニットを使ったほうが良い結果がでそうです。 とはいっても、上記はあくまでも目安ですので、、、 最適サイズで作っても良い音が出るかどうかはわかりません(をぃ) 設計の参考にはなるでしょう、、、ということで(笑) |
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